
近年、多くの企業が営業強化や事業拡大のために外部の専門家を活用するケースが増えています。その中でも「営業顧問」と「営業コンサルタント(営業コンサル)」という2つの外部人材を検討する企業は多いのではないでしょうか。しかし、営業顧問と営業コンサルの役割や機能、期待できる効果には大きな違いがあります。
本記事では、営業顧問と営業コンサルの違い、それぞれを活用するメリット・デメリットを徹底比較し、御社にとって最適な営業強化策を見つける手助けをします。
営業顧問と営業コンサルの役割の違い
「営業顧問」と「営業コンサル」。どちらも外部の知見や経験を企業の営業戦略や組織強化に活かす存在ですが、そのアプローチや契約形態、期待される役割には明確な違いがあります。
ここでは、両者の役割や主な業務内容について詳しく解説します。
営業顧問とは
営業顧問は、主に社外の営業経験豊富なプロフェッショナルが、経営者や営業責任者に対して継続的な助言・支援をおこなう立場です。企業の「外部役員」「経験者アドバイザー」といったイメージに近く、通常は週1回や月2回など、定期的に企業に訪問したり、オンラインで面談をおこなったりしながら、密着して中長期的な視点で支援を提供します。
主な業務内容
- 営業方針・戦略について社長や経営幹部への助言
- 営業部門の課題抽出・トップダウンでの改革提案
- 営業マネージャーやチームへの個別指導・メンタリング
- 見込み顧客の掘り起こしや案件相談への具体的なアドバイス
- 必要に応じて自ら営業先の紹介や営業同行
- 新規事業・新市場開拓におけるアドバイザー
こうした営業顧問の特徴は、実務経験に基づく「現場感覚」と、顧問自身の人脈・ネットワークを活用できる点です。また、多くの場合は「定期報酬型(顧問料)」で契約し、長期的なパートナーとして企業の成長に寄り添うケースが多く見られます。
営業コンサルタント(営業コンサル)とは
一方の営業コンサルタントは、専門的な知識やフレームワークに基づいて、企業の営業課題を客観的に分析し、改善策の設計・実行を支援する役割です。
コンサル会社に所属する場合も多く、一定期間でプロジェクト型の支援を行うことがスタンダードです。
主な業務内容
- 営業組織や営業プロセスの現状分析・課題抽出(ヒアリング・データ分析)
- 営業戦略の立案(ターゲット設定、KPI設計、戦術策定など)
- 効率化のための営業フロー・ツール導入コンサル
- 現場向け指導(営業研修、ロールプレイング指導など)
- 改善策の現場導入支援と定着化フォロー
- 実施結果(KPI、受注数など)の定量評価・レポーティング
営業コンサルの最大の特徴は、**第三者的な視点と「論理的・体系的なコンサルティング手法」**にあります。また、1プロジェクト2〜6カ月という短〜中期間で完結し、その後の実行・運用は企業自身が主体となる場合が多いのもポイントです。
両者の比較表
| 比較項目 | 営業顧問 | 営業コンサル |
|---|---|---|
| 主な役割 | 助言・指導・社外役員的支援 | 問題分析・改善策立案 |
| 支援期間 | 長期・定期(継続契約型) | 短〜中期(プロジェクト型) |
| 契約形態 | 顧問契約(定額報酬型が多い) | コンサル契約(成果報酬/プロジェクト費) |
| 提供価値 | 経験・知識・ネットワーク | 分析・改善・仕組み化 |
| 現場への介入 | 密接かつ柔軟、実務的支援多 | 客観・論理的、仕組み中心 |
| 人脈活用 | あり(紹介・新規開拓支援) | 基本なし(ノウハウ提供中心) |
| 適する企業 | 継続指導や人脈活用したい場合 | プロセス改善・仕組み化重視 |
営業顧問を活用するメリット・デメリット
次に、実際に営業顧問を導入する場合の利点と留意点について詳しく解説します。自社に合った営業支援体制づくりの参考にしてください。
営業顧問のメリット
1. 豊富な経験・ノウハウの即時活用
営業顧問は現場での豊富な営業経験をもとに、リアルタイムで実践的アドバイスを提供します。理論よりも「今、現場でどう動くべきか」という判断が求められる企業や、スピーディーな意思決定を重視する企業には非常に有効です。
2. 経営層や営業現場に寄り添う密着支援
顧問は経営者・営業トップの良き相談役となり、経営方針から現場オペレーションまで一貫した目線で伴走します。そのため、トップダウンの改革や新規事業の立ち上げ、営業マネジメント層の育成など、「内部人材だけでは解決できない課題解決力」が高まります。
3. 外部人脈・ネットワークの活用
多くの営業顧問は過去の実績や人脈を持っています。自社にとって新規となる顧客紹介や、業界内の信頼構築、商談機会の拡大など、営業ネットワークの広がりが大きな武器となります。
4. 柔軟で持続的な支援体制
コンサル型と異なり、営業顧問は企業の状況変化や課題発生に応じて柔軟にアドバイスを継続してくれます。売上低迷時や組織改革がうまく進まないとき、新規メンバーが加わったタイミングにも寄り添ったサポートが可能です。
5. コストコントロールがしやすい
顧問契約は定額で月々●万円~など事前にコスト設定しやすいため、経営計画にも織り込みやすいのが特徴です。追加オプションや成果報酬が発生するケースもありますが、多くの場合は月々一定額で利用可能です。
営業顧問のデメリット
1. 指導範囲・業務範囲が限定的な場合も
営業顧問の支援は「経営への助言」「現場マネジメント」などに限定され、必ずしも営業活動を実務代行してくれるわけではありません。また、支援内容や成果目標を事前明確にしておかないと、期待ギャップが生じることもあります。
2. 顧問の経験や人脈の偏りリスク
中小規模の人材エージェントや独立顧問の場合は、特定業界や個別領域に強い反面、他業種の変化や大規模プロジェクト運用ノウハウが不足することも。必ず「自社ニーズと顧問が得意なこと」のマッチング精度が問われます。
3. 経営層との信頼関係が必要
営業顧問は経営層に対し率直な意見を述べます。そのため、経営陣と顧問の信頼関係・コミュニケーションギャップがあれば、期待通りの効果が得られないリスクもあります。導入前にじっくり面談し相性を見極めましょう。
4. 成果が定量化しにくい場合がある
顧問の助言や人脈提供は「数値化しにくい」「KPIに直結しにくい」こともあります。KPI設計や成果報告の運用ルールを事前にすり合わせておくことが大切です。
営業顧問と営業コンサル、どちらが自社に向いているか?
営業顧問・営業コンサルはどちらも魅力的な外部人材ですが、どちらを選ぶかは「自社の課題」「営業組織の成熟度」「短期的な改善か、長期的なパートナーか」によって異なります。
- 「自社のやり方をアップデートしたい」「社長・営業責任者のよき相談役、メンターが欲しい」→営業顧問向き
- 「組織・営業プロセスを根本から変えたい」「現状を客観分析し、仕組みごと再設計したい」→営業コンサル向き
- 「営業の属人化を脱却し営業力を持続的に高めたい」→営業顧問+コンサル併用も有効
まとめ
営業組織や営業戦略の課題を解決し、持続的な成長を実現するためには、社内外のリソースを最適に活用することが不可欠です。
「営業顧問」と「営業コンサル」、双方の役割の違いやメリット・デメリットをしっかり理解し、ニーズや課題に合った最適な支援体制構築を目指しましょう。
社外パートナーを有効に活用できれば、御社の営業力は確実に強化されます。
営業顧問導入・営業コンサル選定でお悩みの際は、各領域の実績や支援内容を具体的にヒアリングし、「自社にフィットするかどうか」をきちんと見極めてください。
あなたの会社にとって最良の選択ができることを心より応援しています。
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